彼女を押し退け部屋の中へと入り、肩を閉めたドアへと押し付ける。そうとも、自分の好きな人間が下着姿で部屋にいる事が誰かにでも知られたらどうする。

「リヴァ「言った筈だ」

問答無用と言わんばかりに彼女を横抱きにしてベッドへと運び、下ろすと少し緊張した面持ちですまないと謝られた。ベッドにぺたりと座っているミケ、淡い色の下着が彼女の肌の白さを更に映えさせている。その白さに溶け込むような金の髪。囚われの猫みたいだ。

「ん…」

啄む様なキスを何度も繰り返しながらホックを外すとふるんと豊かな胸があらわになった。それを隠そうとする細い腕をそのままに彼女をベッドへゆっくりと押し倒す。元は男で今からやる事を考えれば怯えるのも無理はないか。リヴァイはミケの髪の毛を落ち着かせるように撫でた。

「は…初めてだから、その…」
「心配しなくていい」
「ぁ…あ…っ」
「ここか」

胸を揉んでいる中で乳首に触れるとミケが上ずった声をあげた。指先で弄りながら恥ずかしさで顔を隠す手をやんわりと退ける。あらゆる部分を舌で舐めつつ、白い肌に花弁を付けていけばそれに合わせて身体が素直に反応する。分かり易い反応が何ともいえない。どうにも虐めたくなるヤツだ。

「っん…」
「声、我慢するんじゃねぇよ」
「だっ、て…リヴァイ…っ!や…」
「感じてんだろ?」
「ちが、…あっ…なめるな…っ」

聞く耳持たずにリヴァイは乳首を軽く舐めてから口に含み吸い付いた。ぴちゃ、と唾液の音が静かな部屋に響く。ミケにとってはそれだけでも快感が強いのか何度も吐息の混じった喘ぎ声が聞こえてくる。
空いた手でそっと触れた秘部は蜜で濡れていた。膨らんでいるそこにくちゅりと音を立てながら触れると、胸よりも更に高い快感に驚いたのか生理的に目に溜まった涙がうっすらと光った。
安心させるように乳首から口を離しミケと視線を合わせながらも、指は抜かないままくちゅくちゅと中を先程よりも強く刺激した。首を横に振っているのはこれでもまだ逆らってるつもりなのだろうか。半開きになった唇にキスを落とす。

「完璧に女だな」
「やぁ…!…だめ…っ」
「イきたいのか?」
「んっ…!」

ならイっちまえ。
耳を舌で犯しながら囁き、執拗に刺激すると中で痙攣する感覚を指が捕らえる。ぐったりと力の抜けたミケはとろりとした表情でこちらを見つめた。感じながら果てるまでこんなに近くで、煽る様な表情見せられまくったんだ。それで反応しない男などいない。自身が熱を持ち大きくなっている事くらい分かってる。リヴァイは半ば強引にミケの両足を掴んで開かせると自身の先端を秘部へと宛がった。

「……」

今すぐ、それこそコイツの声が枯れるまで犯したいと。全てが媚薬のようなミケの言動にリヴァイの感情はグラグラと揺れていたが、ハッと我に返ると短く息を吐き出す。暴走しかけるところだった。

「っ…?」
「何でもねぇ。力抜け」
「っあ…おく…」
「痛いか?」
「…だい、じょうぶ…」

舌を絡めてキスをすればあたたかくて甘い。キスで力の抜けきったのを見計らって奥まで挿れ切る。ゆるりと動くだけでミケは感じているようだった。その表情がたまらなくて無意識に突き上げる。感じる度にきゅっと中が締まってリヴァイの理性を少しずつ崩れさせていった。

「んぁ…っ!」
「っなぁミケ、お前が俺のくわえ込んでんのここからよく見えるぞ」
「言わ、ないで…っ!あぁっ、あっ…リヴァイ…」
「どうした?」
「痛く、っない…気持ちい…」
「チッ…!クソが…どうなっても知らねぇからな…」

その一言はリヴァイの理性をすぐに崩壊させた。が、何とか『犯し尽くしてはいけない』という最後の一欠片だけは残ってくれたらしい。
十分に濡れているおかげでやらしい水音がよく聞こえる。絶頂へと近付いていく中でリヴァイは律動を早めながらもう一度、開いた唇の隙間から舌をねじ込ませれば今度はぎこちないながらもミケから舌を絡ませてきた。可愛いだとか愛しいだとか、全てを感じる。

「そろそろイくぞ…」
「ふぁ…っ、あっ!ぁ、また…っ」
「なぁ…っ顔見せろ…」
「ゃ…あぁっ…!」
「っは…!」

達する瞬間のミケの顔を見ながら彼女の中へと精を放つ。溜まった目から頬を伝う涙が美しい。果てたばかりなのにゾクリと震えた、支配欲が満たされていく様な。リヴァイは乱れた呼吸を整えながら自身をゆっくりと引き抜くと、未だ快楽の余韻にいるのか時折ピクリと身体を反応させるミケの横に寝転がり抱き締めた。

「っん…リヴァイ…」
「すぐ綺麗にしてやるからもう少しだけこうさせろ」
「…いい」
「ミケ?」
「何も…しなくていいから」
「分かった」
「…好き…」
「俺も好きだ」

気付けばミケは腕の中で眠っていた。小さい寝息が聞こえる。髪をひと撫で。安心しろ、いつか男に戻っても変わらず好きだから。そんなクソな心配してねぇで俺だけ見てろ。

「ミケ」

やがて愛しい人を抱き締めながらリヴァイの意識は途切れていった。

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