「あ、流れ星」
「何処だ」
「もう消えちゃいました」

満天の星空。
レイはずっと空を指差している。

「綺麗だな…」
「夜になりゃ幾らでも見れる」
「ふふっ、正論過ぎて反論出来ない」

それでもまた、流れ星。
消えるまでに願い事を確か…3回だったかな?言えれば叶うそうですよ。

「信じてるのか?」
「うん、信じたいです」
「そう思うなら」

叶うと思う。

「でも『リヴァイさんが壁外調査から毎回無事に帰って来れますように』は長いから難しくて」
「それは願わなくても約束した筈だ」

絶対に生きて帰ってくるからお前こそ元気で待っていろと。

「…そうですよね、ごめんなさい」
「レイ」
「はい?」
「流れ星だ」
「本当だ…じゃあ何をお願いしよう…」
「一生好きでいいだろ」
「も、もー…リヴァイさんは急にまた…!」

そう2人で話したのに。
壁内に現れた巨人に殺された恋人。

「レイ」

今日も満天の星空。
流れ星。消えるまでに願い事を3回言えりゃいいんだろ。なのにおかしいじゃねぇか。
言えたのにどうして叶わない。

『会いたい』

たった4文字の願い事すら、神様は聞いてくれなかった。

No.4 流れ星

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