暇です。
今何の時間だ
数学だけど全然わかんない
そうか
返事が冷たいよ!!

既読を付けた状態でスマホを机に置く。
そういえばレイとはいくつ歳が離れてるのか考えもしなかった。保健室の先生と生徒の関係から付き合ってる関係になったのも好きだったから以外の理由があまり思い出せない。

「何が冷たいだあの馬鹿」

休日やテスト前に散々こちらが教えてやってるのに恋人は頭があまりよろしくない。開けた窓からグラウンドで体育でもやってるんだろう生徒達の声に混じって終業終了を告げるベルが鳴った。

同じ学校にいるのに会えない方が多いね。
レイが少し寂しそうに言ってた。
なら毎日嫌って程会えるように卒業したら結婚でもするかって返したら、慌てふためいて恥ずかしがってたのを堂々とカメラに収めてやった2日前。

ふとスマホに通知。

「?」

結局わからなかったです。
馬鹿か。明日教える
やった!次体育〜
馬鹿か。
え!?
間違えた
びっくりした。ねぇねぇ外!

「外?」

返事をせず外を見てみると、

「先生ーっ!」

体操服姿のレイが満面の笑みで手を振っていた。

「怪我すんじゃねぇぞ」
「はーい!」

俺も手を振り返した。
その時また通知が入っていたことに気付くのはあと数十秒経ってから。間近で会える昼休みまでもう少しだ。

先生のこと大好きだよ!

No.3 会えない時間

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