「ぁっ、ん!やっ、いやぁ…離して…っ」

リビングのソファ。着せ替え人形のように着せられたベビードールが身体の曲線を映し出している。両手は手錠で繋がれ後ろからエルヴィンに抱き締められ身動きが取れない。開かされた細い足。そして秘部には小さな振動音を響かせたモノがレイの中で緩やかな刺激を与えていた。
向かいに座ったリヴァイは秘部の中から出ているコードをからかいがてら軽く引っ張る。

「ぅ、あっ…!はぁ…あぁ…ゃ、もう抜いてっ…!」
「それならもう少し足を開いてみよう」

そうしたらもっと奥まで入るから。
掴まれた両足が更に広げられ見て欲しくない場所が更に曝け出された。指が無機質に震えるそれを押し込んでくる。

「ちが、あ、ぁ…!抜いてって、言ったの…っ!」
「それは失礼、よく聞こえなかった」
「んぁっ…はぁ…っ」
「こんな弱っちいのじゃ足りねぇよな?」

ローターは本来中に入れるモンじゃねぇからな。リヴァイは手に持っている本体のスイッチを切る事も強くする事もせず、目の前で遊ばれているレイを舐め回すように見ていた。

「だ、だめ…っ触っちゃ…!」

エルヴィンの手が下着の中に入り敏感な部分をわざと避けて胸を優しく触り始める。
触られているのに。でも何だか、少しだけ物足りなく…なってる…?だめ、そんな事思っちゃ…だめ。

「ん…ぁ、あぁ…っ」
「今俺達に弄られてる所は痛い?」
「っえ…?」
「痛いか、痛くないか」
「レイ」
「…いたく、っない…」

そうか。一言返されただけで状況は何も変わらなかった。その時の目、完全に快感を求めてる目だ。だがいくら可愛い従姉妹といえど何もかもタダで与える程優しくはない。
欲しいなら、おねだりしなきゃ。
リヴァイは秘部から溢れそうになっている蜜を横目で見ながら汗ばんだ太腿に舌を這わす。それすらも彼女の身体を震わすには十分な行為だった。しかし目では本音を言ってる、『欲しいのはそれじゃない』と。

「痛くないなら?」
「いゃっ…いじわる…しないで…っ」
「意地悪ねぇ…でもそろそろイきたいんじゃねぇか?素直な反応してるぞ?身体は」
「あっ…!あぁ…っん…!」

振動が強くなるもすぐに弱まる。
一瞬の反応をしっかり見ていたリヴァイは僅かに口角を上げた。目が合った彼はほらな、って言ってるようで。

「レイは…イきたくないのかな?」

エルヴィンの息が声を出す度に耳に当たる。
本当に嫌なら終わりにしても俺達は構わないんだけどね。それだとレイが気持ち良くなれなくて可哀想だから。今もこんなに苦しそうだ。どうしようか?どうして欲しい?
そんなの、分かってるくせに。

「…ちゃんと…言え…ば…」
「ん?」
「気持ち良く…して、っくれる…っ?」
「もちろん」

自分が何を言ったのか、言おうとしてるのか分かってる筈なのにまるで他人の思考みたいに止められない。言いたくて、もう楽になりたくて(気持ち良くなりたくて)だって、一言でいいんだよ?

「っ…いき、たい…」

あ。
触って欲しいところに手が忍んでくる。
ローターが引き抜かれて。
糸が切れた。
快感を取った私に悪魔が囁く。


よ く  え ま し た と


「ふ、ぅあ…っあぁ…!」
「乳首触っただけなのにレイは可愛い声を出すね」
「ん、んんっ…!待っ、お兄ちゃ…あっ…ぁんっ、だめ…ぇ…!汚い…っから…!」
「汚くねぇよ、このままイっちまえ」

秘部から漏れる蜜をリヴァイの舌が絡め取っていく。ぬるぬると動く舌が這い回る度にヒクッと腰が浮く。ピチャピチャという自分の中から出る音が耳から離れない。

「あぁ…あっ…!それ、以上は…っん、ぁ…あぁっ!」

2人のモノすら挿れてもらってないのに下と胸を、舌と手で愛撫されただけで達してしまった。髪も服も乱れたまま快感に焼かれ、熱くなった身体が余韻に震える。エルヴィンが髪を撫でてくる手ですら今は小さな快感に変わってる感覚がして。

「はぁ…はぁ…ぁ…」
「レイ、どうだった?」
「…気持ち…かった…」
「まぁあんな顔してたらそうだろうな」

そして機械音。

「イイのが撮れた」

突き付けられた画面。今し方の行為が最初から事細かに再生されている。

「…お、兄ちゃん…エルヴィン…?なんで…?ねぇなんで…っ!?」
「おや、泣いたら目が腫れてしまうだろ?」
「いゃ…お願い…っお願い!誰にも見せないで…っ!」

どんどん深みに嵌る。
思うがままとはこういう事だ。
エルヴィンは変わらず楽しそうに笑い、リヴァイは蛇の如く舌なめずり。見つめてくる目は吸い込まれる恐怖。キスされた唇が離れる際に舐めてきた彼の唾液で濡れた。

「こんなのは前戯でもねぇ」
「っ…?」
「レイ、此処に住んでる以上これで終わりだと思うなよ?」

楽しい時間は死ぬ迄ずっと。

「いつかお前は俺達なしじゃいられない身体になる」

理性の天秤から突き堕とされるまでのタイムリミットを知るのは、
誰なんだろう。


快楽は無限と一体になる境地への神秘的な道の一つである。
オルダス・ハクスリー

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