「…何度目だ」

兵団の資料庫のドア。見た目は普通なのに立付けが悪くこうして開かなくなってしまう現象がたまにある。こうなると外から開けて貰わない限り出れない。

「すぐ探しに来てくれるでしょ」

何か読んで時間でも潰す?笑いながら聞いてくるレイは恋人でもあり同僚でもある。適当な資料を取ってパラパラと捲る細い指。そういえば多忙続きで彼女に触れられていなかった。自然と手が動き始める。

「それなら…有意義に潰すか」
「ゃ…なに、ま、待って!」

慌てるレイの様子には目もくれず兵服を脱がしていく。ボタンを外し終え開いたシャツから艶めかしい白い肌が見えた。軽く噛んで幾つもの紅い跡を咲かせていく。乳首に吸い付きながら半ば秘部に無理矢理入れた指の滑りはまだ良くない。

「ぁ、ぁんっ…誰か来ちゃう、から…っ、ぁっ」
「だから来る前に終わらせる」
「え…っ下…挿れるまでするの…?」
「濡れきってないから少し痛いかもしれない」
「っ…エルヴィン…」

唇にされた柔らかいキス。

「?」
「…挿れて…いいよ?その代わり…腰痛くなったらあなたのせいだからね」
「はは、そうだな」

ゆっくり押し倒していくだけで自然と気持ちが昂る。誰かが来る前に。そうしないと彼女の身体を見せてしまう事になるから。それだけは避けなければいけない。
さて、俺達に与えられた制限時間は?

「レイ、愛してるよ」

No.5 ふたりだけ

- ナノ -