「ユニコーンて処女にしか懐かないんだっけ」
なにやら先ほどからお尻の辺りがチクチクするのでイギリスに尋ねてみるととても難しい顔をして頷いた。
「じゃあさ、このさ、私のお尻がチクチクするのはさ、そのせいなのかしら?」
そう聞くと今度はなにも繋がれていないのに浮かんでいるリードを持ったアメリカが驚きの声を上げ騒ぎ出す。
「What!?どういうことだい、それ!!」
「どういうことって、非処女だって見抜かれたんじゃないかしら。この生物に」
「生物とか言うんじゃねぇ!ユニコーンだ」
イギリスがなにもないところに手を伸ばすとお尻への攻撃は止まった。すごく、怖いです。
「君、え、まさか、そうなのかい?」
「なにが?非処女だって?そりゃ、そうよ。わたしが何百年生きてると思ってるの?あれ、千年超えたかしら?」
イギリスに尋ねると、イギリスはなにもないところを撫でたまま私に言い放った。「知らねぇよ、このクソビッチ」と。
「クソビッチとは心外ね。私は外交に私を使っただけ。今はしてないわ」
「いつの時代でも、テメェみたいな外交をした奴はテメェ以外いねぇよ」
「…ちょっと待ってくれないか。俺、全然話が見えないんだぞ。君がクソビッチで非処女だって、そんなわけないだろ?」
アメリカの純真無垢な瞳にあの幼かった姿を重ねてとても申し訳ない気分になる。…あの頃のアメリカを抱きしめた後、私は汚いことをしていたんだろうな。
「アメリカ、お前には信じがたいかもしれないけどな、コイツはお前が思ってるよりもずっと汚ぇ女だ」
「さっきから失礼ね、イギリス。あなたも同じようなものでしょーが」
「俺はユニコーンに懐かれてる。これが証拠だ」
「証拠、全然見えないけどね」
アメリカにとって私はきっと、聖母マリアのような存在だったに違いない。いつだって優しくアメリカを導いた。愛を知らないイギリスがわかりにくく愛すのを、私が何度助けたことか。私の愛を受け取って、アメリカはすくすく成長した。私の助言を受けて、アメリカの気持ちは独立へと動いていった。そして、後はご存知の通りだ。
「…ジーザス。嘘だと言ってくれよ」
「ごめんね、アメリカ。わたし、アメリカのベッドでイギリスと寝たことあるのよ」
「まっ!おま!俺を巻き込むな!」
「ごめんね、アメリカ。あなたの性の目覚めが私だっていうのも知ってるのよ」
「なっ!なんだって!?」
「ごめんね、アメリカ。あなた、未だに私で抜くことあるのよね」
ついに座り込んだアメリカに追い打ちをかけると、なぜかイギリスまで座り込んだ。
ごめんね、私が魅力的な女であるのがいけないのよね、わかってる。抱きたくなる女だから、悪いのよね。
「アメリカ、私を抱いてこそ、一人前の男よ。そろそろ、男になってもいいんじゃないの?童貞さん」
座り込んだアメリカに視線を合わせるように言うと、アメリカの顔は見たこともないくらい真っ赤に染まっていった。
ごめんね、アメリカ。私、生まれながらに性に貪欲なのよ。


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ビッチな子ってとても楽しい。変な逆ハーレムより全員と寝てしまうような子の方が私は好きです。


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