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『…騙されないわよ、簡単に殺したりしないでしょう。私が怯むと思ったなら検討違いよ』
「そうなの?意外だなあ、非力の僕に殺せるようなの送り込んで来るから、てっきりおばさんの中身も弱小なのかと思ったよ」

そこでサタンが小声で、煽るなよ、と言ったけど、僕は無視した。

「せめて一番非力な僕を殺せるようなの送って来ないと。まあ、それでも娘を殺すには乗り越えないといけない人がいっぱいだけど。僕らはずっとここにいるから、頑張ってね」
『…』
「そうだ!おばさんのヒモ男は元気?僕らの居場所までバラしちゃったみたいだけど」
『…タケトは死んだわ、次はあなたと娘よ、僕。待っていなさい』

震えながらも気丈な声で女はそう言い、僕の返事を待たずに電話を切った。さすがリッカの母親だ、変な女。

「ヒガシマタケト、死んだらしいよ。次は僕とリッカなんだって!笑っちゃうよね、少なくとも僕より先にサタンがやられるもん」
「黙れくそガキ」
「黙れアリ」
「そうか、ヒガシマ君が…」


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Dog-ear ??
SCHNEEWITTCHEN






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