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「…それとナリ、一つ聞きたいんだけど…レン兄さんと連絡取ってる?」
『…。どうして?』
「兄さんの様子が変なんだ…、ナリは何か知っているかと思って」
『何かされたの?意地悪な事とか』
「…それなら普通なんだけど、逆に悪意のない言葉を言われて…」
舞良はさっきあった事を響に説明した。響はしばらく黙っていた。
『…私ずっとレン君からのメールを返さなかったんだけど、それでもメール来てたのね。
それで昨日“マイロなんかとは話すのに、俺だけシカトしないで”って来たのね…』
嫉妬だろうか…。
何にせよ、自分に火の粉が飛んで来てるなと舞良は思った。
『それで私怒っちゃって。“なんか”ってどうしてそんな風に言うの?って』
そんな、響の怒りは嬉しいが火に油を注ぐような…。
『そしたら…“わからない”って来たの。怒ったのかどうかわからなくて、それからまたメールはしてないわ。
それが原因かしら』
「かな…」
響の言う事には素直になっている恋は、どうやら色々な事を見失っているようだ。
響の事で落ち込んで引きこもっているのだろうか。
だとしてもそれを響に言うのは気が引けた。
恋よりもそれで響が一層悩んでしまう事が心配だった。
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CINDERELLA STORY