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薄々舞良はそうでないかと思っていた。

普段の恋からは余りにかけ離れた事なので、確信出来なかったが、この試験結果からどうやら間違いなく恋は引き込もって勉強していた様だ。

普通、試験二日前から一日中引き込もっていたからといって、一位が取れる物だろうか。

しかしよくよく考えてみると、恋は豪快に授業をサボっているのに欠点は取った事が無かったし、たまに貼り出される順位にくい込む事もあった。

元々双子の二人は同じように才能ある頭脳を持っていたのかもしれない。

舞良は響にその事を話した。

「でも…どうしていきなりそんな事を?」

舞良にはすぐに検討が着いた。

原因は響だろう。
しかし目的は分からなかった。

今更恋が愛に成り代わろうというには無理がある。

成績を上げる事で愛を越える事は出来ないだろう。

「さあ…何でだろうね」

突然こんな事をしては響も気付いているかもしれないが、舞良はこの推論を口に出して言えなかった。

これで響を期待させてしまうには、恋の行動に期待が持てなかったのだ。

成績優秀は認めても、生活態度は変わらないのでは宗次郎が許すとは思えなかった。


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