007@

 ストローに口を付けた瞬間にビックリした顔をしたレイカは凄い勢いでオレンジジュースを飲む。初めて飲んだのかもしれない。

 そんなレイカをよそに、晴子は今までの経緯を弁護士に話した。


弁護士
「…記憶喪失で話すことも読み書きも出来ない、か。困ったね」ウーン

晴子
「あ、でも名前はなんとかわかったんです」

弁護士
「あぁ、それは大きな手掛かりだね。何て名前なの?」

晴子
「"レイカ"くんです」

弁護士
「…」

晴子
「?龍司(りゅうじ)さん?あの…」


 心当たりがある顔で「やっぱり」と呟き、顔をしかめた弁護士・龍司。


龍司
「…彼の事、わかったよ」

晴子
「え?ホントですか!?」

龍司
「うん。…びっくりしないで最後まで聞いてくれるかな?」

晴子
「?はい」

龍司
「まず、彼の名前は"四宝院 麗華(しほういん れいか)"君。年齢は18歳、四宝院グループの前当主の息子だよ」

晴子
「………」ポカン…



四宝院麗華…?


凄い名前…。


同い年だったんだ…。



 凄い名前と有名財閥の息子という情報に晴子の頭は白く染まっていく。

 が、龍司の言葉が飛びかける意識を呼び戻す。


 


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