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そして、案の定首を横に振る美少年…。
晴子
「…文字…書けない、んですね…(涙)」
美少年
「………」コクリ
晴子
「||||」シクシク…
美少年
「………」???
晴子
「…あの…文字、読むことは出来ますか…?|||」
美少年は首を傾げた。
文字の読み書きが出来ないらしい美少年の名前を聞き出す残された手は…。
晴子が五十音を一個ずつ言って名前の文字を指定してもらい、指定された文字から名前を割り出すクッソ時間の掛かる方法。
覚悟を決めた晴子はひとつずつの音をゆっくりと発音していく。美少年は首を横や縦に振って教えてくれた。
割り出された文字は《い》《か》《れ》―。
晴子
(…いかれ…)
美少年
「………」
晴子
「じゃあ、今度は今の音を組み合わせるから…名前が出たら教えてください」
美少年
「………」コクリ
晴子
「いかれ?」
美少年
「………」ウウン
晴子
「いれか?」
美少年
「………」ウウン
晴子
「かいれ?」
美少年
「………」ウウン
晴子
「れいか?」
美少年
「………」コクリ
晴子
「!"れいか"…れいかって名前なの?」
美少年
「………」コクリ
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