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洗っている最中の美少年は色々してくれようとした。
そうすることが当然のように。
…ホント…どんな生活してたのよ…|||
MAXグッタリな晴子をよそに美少年は水を滴らせたまますっぽんぽんできょとんとしている。
HPゼロの晴子は気力で立ち上がるとバスタオルを手にして美少年を拭いてやり、ドライヤーで髪を乾かす。
髪がしっかり乾いたのを確認すると買って来たパンツを履かせて(←自分で履けなかった…というかパンツをナニソレな目で見た)、パジャマ代わりのスウェットを着せてやる。
そして、次にするのは―…。
和室に布団を敷いてやり美少年を寝転がして掛け布団を被せる。
ここでも美少年は晴子を布団に引っ張り込もうとした。
そこには何の意思も感じられない。きっと彼にとってそれは呼吸をするのと同じで自然なことなのだろう。
晴子
「そんなことしなくていいから…。疲れてるでしょ?ゆっくり寝て?」
美少年
「………」
晴子
「大丈夫だから」
そう言うと美少年は少しだけ睡魔に抵抗しつつも大人しく眠りに落ちた。
その手はしっかりと晴子の手を掴んだままで…。
晴子
(…すごく疲れてたんだ…ずっと寝ないで待ってたのかな…)
どこか哀しげな寝顔の美少年を見ていると睡魔はHPゼロの晴子にも襲いかかった。どうにも抵抗出来ない晴子は美少年の隣で眠りに落ちた。
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