009
よろよろ立ち上がった晴子は美少年を待たせた部屋へと向かう。
ただいま、と部屋に入ると美少年は大人しくちょこんと座っていた。
また…ねむいのがまんしてる…。
荷物を置いた晴子は美少年を風呂場へと連れて行く。
脱衣場に美少年を押し込めて出て行こうとすると、またシャツの裾をつままれた。
振り向くと何か言いたげな顔…。
瞳を見れば「一緒に入らないの?」な視線。
晴子
「…えーっと…自分で入ってください…;;;」
美少年
「………」
晴子
「………;;;」
面倒臭そうな空気が流れる。もしかしたら、自分で風呂に入れないんじゃ…的な。
どうしようかと見ていると、美少年の顔がだんだんと切ない表情になる…。
晴子
「…ちょ、そんな顔されても…;;;」
はぁぁぁと盛大にため息をついて覚悟を決める。
濡れてもいい服装に着替えた晴子は髪をアップにして美少年と風呂場に入った。
美少年は服を着たままの晴子にハテナな顔をしている。
この顔はきっと普通の風呂の入り方を知らない顔…。
もう半分泣いてる晴子はやけくそで美少年の丸洗いを開始する。
+※+※+※+※+※+※+※+
1時間後―。ポッポー
晴子
「|||||」グッタリ…
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