005

 一体どれほどの時間が経ったのだろう。

 家に帰って来た時は静かだったご近所さん達が休日の遅めの朝を迎えて賑やかになり始めていた。

 気が付けば腕の中の美少年も必死に睡魔と戦闘中…。


晴子
(…許可が無いと寝ることも出来なかったのかな…)


 いろいろな感情が混ざり合って胸にぽっかりと穴が開いたような変な感覚になりながら晴子は警察に通報した。



助けてお巡りさん……;;;



+※+※+※+※+※+※+※+



警察官
「…では、宮下さんが帰宅すると家の前にそのファンタジーな彼が倒れていたんですね?」フム

晴子
「はい」ファンタジー…

警察官
「キミ名前は?」

美少年
「………」


 美少年は答えない。

 それどころか床を見つめたまま顔をひきつらせている。


警察官
「うーん…やっぱり男は怖いのかなぁ…どうしよう。まぁ証拠品は頂いたので、とりあえずうちの方ではそのての犯罪者を洗ってみます」

晴子
「!あ、あの彼は…」


 帰ろうとするお巡りさん。



ぎゅ…。



晴子
「!え…」

美少年
「………」ジ…

晴子・警察官
『!!』


 不安に眉をひそめ、哀しげな瞳で晴子を見つめる美少年。

 その手は晴子のシャツの裾を控え目につまんでいる。


 そして晴子とお巡りさんに何かがクリティカルヒットした。


 


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