それは突然に‐002
うわ…無表情で見られると…ちょっとこぇぇ……;;;
目しか見えないし………;;;
マジで人形の目みてぇ…;;;
晴男
「…あ、っと…オレ…ここの家のモンなんだけど。…玄関、開けっ放しにしとくんで…良かったら…どうぞ(？)」
ボロ雑巾
「………」
ボロ雑巾にかくりと頭だけでお辞儀をして家に入り、玄関の戸を開けたまま部屋に上がる。
…………。
あれ…。
オレなんで我が家に謎の物体ご招待してんの…？;;;
晴男
「…あんなコト言って…マジで入っ」ﾁﾗ…
ボロ雑巾
「………」
！？
晴男
「Σ℃￥＄¢£％＃＆＊＠っっっっ！！！！！！」ｶﾞﾀﾀｯ
振り向けばボロ雑巾。
部屋の中でボロ雑巾は静かに、今にも消えて無くなるんじゃないかと錯覚する程朧気に立っている。
その格好はどこのファンタジーの牢屋に閉じ込められてた方ですか？とツッコミたくなる程ボロボロに薄汚れお粗末な作りの明らかにサイズのおかしい元は白かったであろうワンピース。
そして極めつけ…。
本体もなかなか汚れているが、細身にすらりとした手足。オレンジ色の少し伸びた髪がビスクドール(陶器人形)のように白く思わず触れたくなる肌によく映え、茶色がかった瞳と切れ長の目…に、首輪。
要は「すげぇ綺麗」。
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