キレイキレイ‐001
ザァァァァ…ッ。
美少年
「…」
晴男
(ん。だいぶキレーになったな)
シャワーを止めて、オレンジ頭をわしわし拭いて、身体拭いて、シャツ着せて、上着を着せて、腰にタオルを巻いて、髪乾かしてやって。
さっぱりした美少年を連れて風呂を出て奥座敷へと連れ込む。
晴男は美少年を座らせるとスマホを取り出して張り付いた笑顔のままどこかへ電話をかけ始めた。
そんな晴男をちょこんと座る美少年が不思議そうに見つめる。
『…もっしー!?』
晴男
「ユッコ」
『どったの?そんな泣きそうな声出しちゃって』
晴男
「ユッコ助けてください…(泣)」
『今どこ?』
晴男
「家…。あと、なんか食べ物買ってきてくれるととても助かります…」
『高いよ〜?』
晴男
「来てくれたらかねてからご希望のアレをしまs」
プッ…ツー、ツー、ツー…。
晴男
「……切られた…ばかやろ(涙)」
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!!!!
晴男
「!?」
美少年
「…!?」ビクッ
連打されるインターホン。
急いで玄関に向かい引き戸を思い切り開けるとそこには満面の笑みでお団子ヘアにメガネの女子が居た。
鼻血を垂れ流し興奮気味の…。
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