004

絢奈
「ねえ」

お兄さん
「なんだ」ノッシ…ノッシ…

絢奈
「私みたいのってよくいるの?」

お兄さん
「どういう意味だ」

絢奈
「さっき自分で言ってたじゃない"またか"って」


 あぁ、と赤い瞳が横目に絢奈を見やる。


お兄さん
「山菜採りに夢中になってよく迷い込んで来るんだ。だが」

絢奈
「山菜採り…」



ここはどこの田舎の山よ…。



お兄さん
「お前のような人間は初めてだ」

絢奈
「……は?」

お兄さん
「初めて見る着物だ。綺麗だな」

絢奈
「初めて見る…?」


???
「いなすったどぉーっ」


絢奈
「え?」



今の声って…。


さっきのオッサン達!?



絢奈
「に、逃げてッ!!!;;;」

お兄さん
「お前を追い掛けていた奴か?」

絢奈
「そうよッ!;;;」

お兄さん
「………」

絢奈
「ちょっと…!?;;;」

お兄さん
「追い掛けて来る理由を訊こう」

絢奈
「………。Σハァァァッ!?;;;」ズギャァァァンッ

お兄さん
「人間は人間の世界に居るべきだ。変な奴でなければ一緒に帰るがいい」

絢奈
「!?」



人間人間て…。


やっぱりこのお兄さんは人間じゃ……。



お兄さん
「!」グイッ

絢奈
「!?」



どす…っ!!!



 


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