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お兄さん
「そういえばそんな鬼も居たな。魚が焼けた」
絢奈
「ありがとう!お腹空いてたの!いただきますっ…あちっ;;;」
お兄さん
「ゆっくり食え」
絢奈
「…はい…///;;;」
魚を食べ終えてさてどうしよう。
絢奈は火を見つめながら、とりあえず状況の整理をする。
絢奈
(…状況の整理というか…なんというか…もう思い付く限りに最悪な答えしか無いというか…)
お兄さん
「こっちに来い、絢奈」
絢奈
「!?」
お兄さん
「その着物では火にあたっていても冷える」
絢奈
「あ…」
そっか。
ホテルで二次会だったからドレスのままなんだ…。
絢奈は薄桃色のひざ下丈のシンプルなドレスを着ている。
お言葉に甘えて、とお兄さんを見ると何故か着物をはだけさせていた。
絢奈
「…えっと〜…え?」
お兄さん
「?くっついたほうが暖かいだろう」
お兄さんは痛めた足首を気にしながら絢奈を立たせ、敷いていた羽織りを自分の足の間に敷き、そこへ絢奈を座らせて抱きかかえた。
人肌…!?
いや!鬼肌か…っ!?;;;
確かにあったかいけども…!?;;;
お兄さん
「寒くないか?」
絢奈
「うん…まぁ」
お兄さん
「そうか」
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