鬼ノ一:酒呑童子@#002

引っかかったのは足。



―黒く鋭い爪の生えた。



足の主はやたらと髪の長いイケメン。



―真っ赤な髪に黒い角の生えた。



赤い髪のイケメンお兄さんは酒樽を抱えて無防備に眠っている…。



絢奈
「………あるー日…山の中…鬼さんに…出会ーった…的な?みたいな?……」



呆然とお兄さんを見つめていると、お兄さんがうっすらと目を覚ました。




あ。


もしかして食べられる…かな?



絢奈
「まさかねー…って…」



大きなあくびをしたお兄さんの口の中、八重歯とおぼしき歯が見えた。



超鋭い…。


あれはもう牙だね…。



お兄さん
「…ふあ〜〜…あ〜…また変な所で寝てしまった…」ンー…


絢奈
「…………」



今日は絶対厄日だね…。



お兄さん
「…ん…?…またか…」

絢奈
「また?」

お兄さん
「此処まで迷い込んでしまったのだろう?」


絢奈に気付いたお兄さんは無表情に尋ねた。

まだ少し眠たそうな瞳は髪と同じ赤い色をしている。


絢奈
「あー…なんか…知らないオッサン達にギャーギャー追いかけられてたの」

お兄さん
「追われているのか」

絢奈
「いつの間にか居なくなったんだけどね」

お兄さん
「そうか。?怪我をしているな」
 

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