胎動篇《二》ー007


「ぶもぉ〜」

綾狐
「お?着いたな。まだ座ってろよ」

天納
「ああああああああ☆////」

月子
「…///」ドキドキ

香紗
「…」


ふわっ。


将右衛門
『お待ちしておりました』


牛車の外から柔らかい声が掛けられる。


綾狐
「久方ぶりです。将右衛門殿。急な頼みで申し訳ない。またお世話になります」

将右衛門
「いやいや。他ならぬ稲荷殿の頼みとあらば聞かぬ訳にいきますまい」フフフ

綾狐
「有り難う御座います」

将右衛門
「さ、此処では何ですから、屋敷へ参りましょう」


牛車の外に居たのはとても忍を束ねているようには見えない物腰の柔らかい男だった。

先頭を歩くその男、将右衛門に天納はぴたりと纏わり付き、矢継ぎ早に質問を繰り返している。

そんな天納と将右衛門を見ながら綾狐、月子、香紗は少し後ろを行く。


月子
「天納くんとっても嬉しそう」ウフフ

香紗
「…あいつちゃんと挨拶してたか…?」ブツブツ

綾狐
「本当に愉快な奴だな!!」カッカッカッ



ひそひそ。


ひそひそ。



月子
「…」

綾狐
「どうした」

月子
「え?いや、あの…そうだ!姉さまのその背中の大きなお荷物はなんですか?とても重そうに見えるのですが…;;;」シドロモドロ…

綾狐
「なンだ。荷物のことか」

香紗
「…ん?」

綾狐
「俺はてっきり」クルッ
 

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