胎動篇ー045

香紗
「しっかりしろ天納…って完全に目回してんな?」ペシペシ

銀之丞
「大丈夫?」

香紗
「大丈夫です。抱っこして行きますから」

銀之丞
「天納君てなんか可愛いね」

香紗
「可愛い奴ですよ」


たったったったったっ。


千代
「っあの!銀之丞さま!」

銀之丞
「お?何だい?」

千代
「ちょっとお願いしたいことが…」

銀之丞
「言ってごらん?」ン?

千代
「はい。あの、天納くんなんですけど…」

銀之丞・香紗
『天納(君)?』

天納
「…ぅ〜…ん////」キュ〜…


二人はぐったりしている天納の顔を見やる。


千代
「…好きな子がいるそうなんですが、滅多に会えなくて寂しいって…で私と銀華さまが銀之丞さまに似顔絵を描いてもらったらどうかって…」

銀之丞
「へぇ〜?天納君好きな女の子がいるんだ。…良いよ。描いてあげる」フフ

千代
「わぁ!ありがとうございます!///」

銀之丞
「さ、今日はもうお休み」ナデナデ


千代は二人に一礼をすると自分の部屋へと足早に戻った。


香紗
「…絵描くんですか?」

銀之丞
「うん。絵師も仕事の一つだからね。…ところで、天納君の好きな女の子ってどんな子なの?」

香紗
「"派手"ですね」

銀之丞
「派手なの?」

香紗
「はい。其れはもう目が痛くなる程に」

銀之丞
「そんなに…?」



一体どんな子なんだ???


遊女とか???


まさかね…。



銀之丞と香紗は天納の好きな女の子について話しながら山藤間に向かう。


  ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 

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