胎動篇ー023

天狗……。


……天狗?


月子
「…天狗って、あの、妖怪の天狗…ですか?」

天納
「そうっす☆」

綾狐
「妖怪は怖いか?」

月子
「…怖くない、と言えば嘘になります。でも天納くんのような妖怪も居るのなら怖くないです」ニッコリ

綾狐
「ほう。何故そう思う?」

月子
「だって勝手な想像だけで決めつけて嫌うなんてダメです。わたしはそんなふうにされたら悲しいから」

綾狐
「ふむ。…そういえばお前は聞かされていないンだったな」

月子
「?」

綾狐
「千代、千歳こっちにおいで」

千代
「はい」

千歳
「…」コクン

綾狐
「月子はそっちにずれてくれ」

月子
「…?はい」

綾狐
「俺の家族になったお前に継ぎ接ぎの家族と友好国のことを知って覚えて貰おう」

月子
「…」コクン

綾狐
「俺は天狐、千代、千歳は猫又、柳凪殿は白鬼、天納は天狗。お前以外、今この部屋に居るのは皆妖怪なンだよ」

月子
「みんな妖怪…?」キョトン

綾狐
「そうだ」

月子
「………Σうぇぇえええぇっ!!!!?;;;」

綾狐
「ま、正確には俺は人間と天狐の血を引く半妖怪なンだがな」カカカ

香紗
「俺もだよ」

月子
「Σえ!?」

香紗
「俺も人間と白鬼の血を引いてる」

綾狐
「柳凪殿もか」

香紗
「あぁ」


半分人間で半分妖怪…?
 

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