胎動篇ー018

月子は汚れのせいで何色とも判らないぼろぼろの、お世辞にも綺麗だとは言えない着物を着ていた。


月子
「豆ちょっと待っててね;;;」

豆太郎
「ぴ〜;;;」

綾狐
「捕って喰ったりはしねェよ」カッカッカッ


月子の手を取ると先程の秘密の部屋へと連れ込む。

壁を閉めるのと同時、千代と二人の男が部屋に入ってきた。


千代
「あら、豆ちゃんはお留守番?」

豆太郎
「ぷ;;;」

男@
「うわぁ〜っ!可愛いっすね〜!!///」


一人の男が豆太郎を見た途端、可愛い可愛いと繰り返しながらこねくり回し始めた。

豆太郎はまたかよ…といった顔でまたもやぐったりしている。


豆太郎
『ぷぅ〜ひぃ〜;;;』

月子
「豆?;;;」ヒィ〜ッテ…

綾狐
「大丈夫だ。何かあれば千代が何とかする。…あ〜あったあった」

月子
「?!」

綾狐
「ほれ」バサッ


綾狐の手には緋袴と黒地に小桜の柄の着物があった。


月子
「わぁ…///」

綾狐
「これ、お前にやるよ」

月子
「Σえ゙っ!?」ビックリ…

綾狐
「?好きな色柄じゃないか?」

月子
「いえ;;;…ただ、わたしなんかがそんなに綺麗なお着物を…;;」アアアア…

綾狐
「よしっ!着替えよう!!」カカカ


綾狐は徐に月子の着物へと手を伸ばす。


月子
「え!?あ!?ちょ…!?ひとりで着替えられますからぁっ!!!;;;」イヤァァァッ


がたん!どすんっ!


男A
「?」

男@
「?…なんの音っすか?」

千代
「…さぁ;;;」


かたん。
 

[ 21/154 ]

|

し お り を 挟 む

ペ ー ジ 一 覧 に 戻 る

目 次 に 戻 る


←Novel

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -