胎動篇ー008

【紫陽花間】


千歳
「…遅くなりました」

月子
「すみませんっ;;;」

綾狐
「おう。月子はこっちだ」コイコイ

月子
「はい」

綾狐
「そいつが豆か?」

月子
「はい!豆太郎といいますっ」

綾狐
「…ふゥン。なかなか愛嬌のある顔してるな」ジー

豆太郎
「…;;;」プイッ

月子
「豆?」

豆太郎
「……………;;;;」ププイッ



豆太郎が綾狐さまから顔を逸らしている気がする…。



綾狐
「…。ンじゃまァ全員揃ったし、いただきまっす!!」パンッ


綾狐の号令でそれぞれ食事を始める。


月子
「…」グズ

全員
『Σ!!!?』

綾狐
「うまいか?」モグモグ

月子
「…だ」グズ

銀之丞
「だ?」

月子
「ごんな゙に゙お゙い゙じい゙も゙の゙ばじめ゙でだべま゙じだ〜っ!!!」ウワァン

綾狐
「和国(うち)の食べ物はみンな美味いよ。塩なンかは隣国の荻津(おぎつ)から仕入れてンだけどな」

月子
「おいしい〜っ!!;;;」ワァァ

綾狐
「カッカッカッ!そンなに美味いか。これからは毎日食えるぞ」

銀之丞
「…あ」

綾狐
「あ゙ンっ?」ジロッ

銀之丞
「睨むなよ…;;;食欲が…;;;」エフ…

銀華
「何?」

銀之丞
「いや、昨日荻津と彩華屋から文が届いてて…」

銀華
「で?」

銀之丞
「………今日…;;;」ドッドッドッドッ

綾狐
「…"今日"?」ゴゴゴゴ

銀之丞
「…………………来るって………;;;;;」チラリ…

綾狐
「文は着いたら直ぐ持って来いやァッ!!!!!」ビシィッ

銀之丞
「Σに゙ゃッ!?;;;;」


銀之丞の顔面に綾狐の投げつけた箸が綺麗に交差して貼り付いた。
 

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