胎動篇ー005
【桜間(さくらのま)】
月子
「いや〜っ!;;;やっと着いたぁ〜っ!;;;」
千代
「あ!月ちゃん早かったねっ☆」アハッ
月子
「もうっ!千代ちゃんのいぢわるっ!;;;」
千代
「だって早く家の中を覚えなきゃだもの」フフフ
千歳
「…姉さん?」
千代
「うふふふ〜☆」
月子
「?…豆!ごめんね〜;;;」
豆太郎(まめたろう)
「…ぶ」ブスッ
部屋の真ん中、座布団の上で茶色い兎が一羽入口に尻を向けて座って居る。
千代
「あらあら。豆ちゃん拗ねちゃったの?」
月子
「豆ぇ〜;;;」
千歳
「…月ちゃん来て」
月子
「え?千歳ちゃん?」
千代
「千歳ちゃん?」アラアラ
千歳
「…畑」
千代
「あ、なるほど」
千歳は月子の手を取ると駆け足で部屋を出た。
千代
「千歳ちゃんわたし先に戻ってるからねぇ〜っ!!」
千代が手を振りながら声を掛けると向かいの廊下で千歳が手を振り返した。
千代
「千歳ちゃん…月ちゃんとなら…もしかしたら」
二人を見送りながら小さく呟くき「さて」と元居た部屋に踵を返す。
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