胎動篇ー004
綾狐
「お?飯か。黒真珠はまた後でな」
月子
「はい!///」
千代
「じゃあお母さまはここに、月ちゃんはここに」
月子
「うん。…あっ!!」
綾狐
「なんだァ。でかい声出して」ビックリ…
月子
「豆のこと忘れてた…;;;」アワワ
綾狐
「豆?」
綾狐が首を捻っていると今度は千代と千歳が「あっ」と声を上げた。
綾狐
「?お前等もか」
千歳
「…うさぎさん」
綾狐
「兎?」
千代
「はい、あの、月ちゃん、うさぎちゃんを連れて来ていて」
綾狐
「ふゥン。じゃあ、まだ銀華も銀(之丞)も来ないから三人で連れに行ってきな」
月子
「すみません!すぐ戻って来ます!」
千代
「じゃあ行こう!月ちゃん、千歳ちゃん!」
千歳
「…」コクン
三人はぱたぱたとどこか愉しげに廊下を駆けて行く。
そんな三人を見詰める吉と綾狐。
綾狐
「…」
吉
「…」
月子
(あれ…?)
ざわり。
胸の内がざわめいた。
気のせいか、と前を行く双子を追いかける月子。
ざわり。ざわり。
綾狐
「…ククク。なかなか…」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
[ 7/154 ]← | →
し お り を 挟 む