お前はまたか-001

【紫陽花ノ間】


 千代が戻ってから少しして千歳と月子は戻ってきた。


千歳
「…遅くなりました」

月子
「すみませんっ;;;」

綾狐
「おう。月子はこっちだ」コイコイ

月子
「はい…っ;;;」

綾狐
「そいつが豆か?」

月子
「はい!豆太郎といいますっ」

綾狐
「…ふゥン。なかなか愛嬌のある顔してるな」ジー

豆太郎
「…;;;」プイッ

月子
「マメ?」

豆太郎
「……………;;;;」ププイッ



豆太郎が綾狐さまから顔を逸らしている気がする…。



綾狐
「…。ンじゃまァ全員揃ったし、いただきまっす!!」パンッ


 綾狐の号令でそれぞれ食事を始める。と、ここで月子に異変が起きた…。


月子
「…」グズ…







綾狐
「どした?」モグモグ

月子
「…だ」グズ

銀之丞
「だ?」

月子
「ごん゙な゙に゙お゙い゙じい゙も゙の゙じめ゙でだべま゙じだぁぁ…///」ウワァァン

綾狐
「あはは!和国(うち)の食べ物はみンなウマいよ!塩なンかは隣国の荻津(おぎつ)から仕入れてンだけどな」

月子
「おいしい〜っ///」ワァァ

綾狐
「カッカッカッ!そンなに美味いか。これからは毎日食えるぞ!?」

銀之丞
「…! あ」

綾狐
「あ゙ンっ?」ジロッ


 茶碗に箸をつけたまま「そういえば忘れてた」な声を漏らす銀之丞。号泣する月子に大笑いをしていた筈の綾狐は其の小さな声を聞き逃さなかった。
 


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