忘れてた-004

【紫陽花ノ間】


 月子と姉妹が出て行った広間。綾狐と吉が他愛無い話をして時間を潰していると膳を持った銀華と金華が入ってきた。


銀華
「? あら、綾狐とお母様だけ?」

綾狐
「なンか部屋に兎忘れたって。千代と千歳と三人で部屋に戻ったよ」

銀華
「そう」

綾狐
「何時の間に仲良くなったンだか」ククク


「それは千代さんのお人柄でしょう」

銀華
「千代は人懐こいものね。誰とでも直ぐに仲良くなってしまいますから」

綾狐
「だなァ」

銀之丞
「なぁなぁ。とりあえず中入って話そうよ」

綾狐
「あ゙ぁッ?」ギラリッ

銀之丞
「…Σごっ…ごめんよ…;;;」ドッドッドッドッ…

銀華
「止めなさい二人とも。金華、座布団の用意手伝ってくれる?」

金華
「…」コクン


 手際良く座布団を用意していく二人。銀之丞は敷かれた座布団の前に運んで来た膳を並べるとそそくさと残りの膳を取りに戻る。


銀華
「ありがとう金華。後は私と銀でやるから先に座っていて」

金華
「…」ウン

綾狐
「では母上殿はここに、月子はその隣に」


「はい。失礼します」

千代
「今戻りました!」

綾狐
「おう…って千歳と月子はどうした?」

千代
「千歳ちゃんの菜園に。千歳ちゃん豆太郎ちゃんに自分のお野菜食べて欲しいみたいで」フフ

綾狐
「へェ」

銀華
「珍しいわね。千歳が自分からなんて」

千代
「ですよねっ!千歳ちゃんなんだか今とっても楽しいみたいです!///」

銀華
「そう。良かったわね」フフ

銀之丞
「全員分用意できたよ〜」

銀華
「あら。すっかり忘れてたわ」

銀之丞
「銀華…」ホロリ…


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 


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