忘れてた-002

綾狐
「お?飯か。黒真珠はまた後でな」

月子
「! はい!///」

千代
「じゃあお母さまはここに、月ちゃんはここね!」

月子
「うん。…Σあっ!!」

綾狐
「なんだァ。でかい声出して」ビックリ…

月子
「マメのこと忘れてた…;;;」アワワ…;;;

綾狐
「豆ェ?」


 綾狐が首を捻っていると今度は千代と千歳が「あっ」と声を上げた。


綾狐
「? お前等もか」

千歳
「…うさぎさん」

綾狐
「兎?」

千代
「はい、あの、月ちゃん、うさぎちゃんを連れて来ていて」

綾狐
「ふゥン?じゃあ、まだ銀華も銀(之丞)も来ないから三人で連れに行ってきな」

月子
「すみません!すぐ戻って来ます!;;;」

千代
「じゃあ行こう!月ちゃん、千歳ちゃん!」

千歳
「…」コクン


 三人はぱたぱたとどこか愉しげに廊下を駆けて行く。


 そんな三人を見詰める吉と綾狐。


綾狐
「…」


「…」



月子
(あれ…?)



ざわり。



 胸の内がざわめいた。


 気のせいか、と前を行く姉妹を追いかける月子。




ざわり。ざわり。




綾狐
「…こりャァ、骨ェ折れそうだな」ククク


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 


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