胎動篇《二》ー011

月子
「たしかに。お二人ともかっこいいですね///」

将右衛門
「いやいや…;;;」

綾狐
「そ。で、稲荷が特別扱いされるのが気に入らない。部外者のくせに、てな」

月子
「…」

綾狐
「奇襲かけられたこともあるぞ?」カッカッカッ

月子
「Σ!?」

将右衛門
「それは誠かっ!?」

綾狐
「メッタメタに返り討ちにしてやりましたがね」カッカッカッ

威介
「お前…;;;」

綾狐
「彼奴等は里で生まれ育った真の忍。それが己の情に流され動いて…。俺等なンかよりずっと忍とはどういう者かってェのを知ってるはずなのにねェ」

将右衛門
「大変申し訳無い」

綾狐
「いやいや、もう過ぎたこと。将右衛門殿が気にすることはありませンよ」

威介
「…あ、お前そういえば背中にデカい傷作って屋敷に帰って来たことあったな」

綾狐
「俺もまだまだ未熟だったのよ。木登りの途中、突然視界に入った羽虫に驚いて落ちたンだよ」

威介
「ほんとか?」

綾狐
「しつこい」

威介
「…」ムッ

すみれ
「失礼します」

威介
「人が心配してやってんのにしつこいってなんだ!!」ダンッ

綾狐
「もう過ぎたことと言った。今更ほじくり返して何になる」シレッ

威介
「〜っ!!」

綾狐
「そうだ。久方ぶりにお会いしたンだから手合わせ願えますか?お師様」ニヤリ

威介
「上等…表出ろや」ゴゴゴゴ
 

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