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なんでこいつがオニじゃない…!?
なんで今、俺…!!
"お前のオニが"…!?
シグレ
「何で…」ボーゼン…
アオイ
「オレはオニじゃない…のか?あれ?シロは…??」???
しーん…。
シグレ
「…とりあえずお前寝ろ」
アオイ
「え〜…?オニのこと気になんじゃんか〜…」
シグレ
「明日は修錬所の入所式だ。さっさと寝ろ」
アオイ
「!おぉ!!修錬所!!///シグレも通ってたのか!?」
シグレ
「俺は行っていない」フン
アオイ
「行ってないのか?」
シグレ
「いいから寝ろ。強制的に寝かしつけんぞ」
主に拳で。
寝る寝る、とソファーで丸まるアオイは満面の笑みで「おやすみなさい」と言うと次の瞬間には爆睡していた。この子はスイッチのオンオフの落差が激しいらしい。
シグレ
「…何なんだこいつは」
寝たのか?
今の一瞬で寝たのか?
わけわかんねぇな…。
呆れ顔で燭台の灯りを吹き消して真っ暗な部屋の中で立ち尽くす。
暗闇が酷く落ち着く。
障壁の中、聖樹の加護の中でも締め切った暗闇の部屋の中には魔物が寄ってくる。
魔物の這い寄る感覚がシグレは心地良かったりする。視線ひとつで魔物を自由に操る事も出来た。
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