037

シグレ
「…覚…醒……っ!?」ズキン…ッ

白髪のオニ
「あァ〜無理すんな。分かんねェんならまだ其の儘でいい」

シグレ
「…?」ズキズキ…ッ


 オニは手をひらひらとさせながら人懐っこい笑顔を向けた。


ルイズ
「…キミは…アオイちゃん、なのかい…?」

蒼依
「あ?其れは"此奴"の名だろ?俺は"蒼白焔(そうはくえん)の蒼依(あおい)"だ」

ルイズ
「蒼白焔の蒼依…?」

蒼依
「そうだ。つーかお前がルイズか?」

ルイズ
「え?あ、あぁ」コクリ

蒼依
「アオイとの約束だ。お前の研究とやらに付き合ってやる」

ルイズ
「え…!?」

蒼依
「ヤミの研究がしてェんなら幾らでも捕まえて来てやるし、何なら俺の体も調べさせてやるってんだ」

ルイズ
「Σわぁ!?///本当かい!?///嬉しいなぁっ!!///」


リーツ
「…見事な力だ」

蒼依
「あァ?」

リーツ
「キミは本当に伝説のオニなのか」

蒼依
「だったら何だ」

リーツ
「おや、私には随分ときついね」クス

蒼依
「お前が口を開くとシグレが怯えんだよ。俺はお前みてェな奴嫌ェだ。寄るな」


 蒼依が鋭い眼光でリーツを睨み付ける。それに呼応するように懐刀の炎も熱を増していく。
 


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