035

ルイズ
「?何も聞こえないけど??」ンン?


 微かに風に乗って聞こえる歌声。聖都で歌われている歌とは調子が違う。

 異国の言葉。でもどこか懐かしい感じのする歌。


 この歌はシグレにしか聞こえていないようだった。そんなシグレに魔装警師団以外の人々は【忌み子がおかしくなった】と口にした。


シグレ
(…気のせいなんかじゃねぇ…こんなにはっきりと聞こえる…血が…疼く…)



あいつが歌ってるのか…?



アオイ
「さっさと終わらせようぜ?"白いオレ"」



―…唄えや歌え…。


―…オレを、オマエを、封ずるこの檻を…。


―…謳って、うたって、ウタイ解け…。



―…さぁ、さぁ、さぁ、さぁ!



すぅ…。



アオイ
「―…」



かぁごめ がごめ

かぁごのなぁかの とぉりぃはぁ

いぃついぃつでやぁる

よぉあけぇのばんにぃ

つぅるとかぁめがすぅべったぁ

うしろのしょうめん だぁれ?


―《キジンカイホウ ニノカタ "オニビ"》



ルイズ
「!!なっ…!!アオイちゃんが…!!」

リーツ
「何だあの煙は。視界が悪い」



シグレ
「…カゴメを破った…」

オズワード
「シグレ…?!」

シグレ
「…」



わかる…。


この感じ…。


細胞が無理矢理覚醒させられる…。



 


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