023
まだ傷は癒えてなかったか…。
オズワード
「アオイ君」
アオイ
「ん?」
オズワード
「キミはシグレが戻るまでここで私と居るように。いいかい?」
アオイ
「うん。わかった」
オズワードはホームズ宛ての手紙を書きシグレの部屋に届けた後、アオイといろいろな話をした。
ボルドー・ベルジュの話、白いアオイの話、障壁の中の話や外の話。シグレが戻るまでたくさんの話をした。
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【シグレ自室】
ガチャ…。
シグレ
「…遅い」
アオイ
「あ?悪い」
シグレ
「あまりお前にうろつかれると迷惑なんだ。用が済んだらさっさと戻って来い」
アオイ
「うん」
シグレ
「…」
水浴びがしたいと言い出したアオイに水場の場所を教え帰りを待っていたシグレ。
暇つぶしに読んでいた本を書棚に戻すとさっさと燭台の火を吹き消す。
アオイ
「Σわ!?急に消すなよ!!;;;びっくりすんだろーが!!;;;」コノヤロ;;;
シグレ
「見えるだろ。お前の目なら。"俺の目と同じなら"な」ウルセェ
アオイ
「…!」
木戸が閉められ漆黒に包まれた部屋の中で真紅の瞳だけが浮かび上がった。
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