019
ルイズ
「オニって…"世界がヤミに喰われし刻 焔を纏いしオニの一族現る その身の焔により ヤミは焼き尽くされる"…のオニ…?」
アオイ
「?さぁ…聞いたことないな…」
ルイズ
「むかしむかしにこの地に辿り着いた人間達、そのうちの東の果ての島国の人間達が伝えた言い伝えだよ」
アオイ
「へぇ」
ルイズ
「その、オニビについて詳しく教えてくれるかな…?///」
アオイ
「オレ、この"力"を使いこなすのにすげー時間かかった」
シグレ
「質問と答えが合ってねぇよ」
アオイは自分の手のひらをじっと見つめたまま何かを考えている。
―話してみようか…。
ルイズ
「アオイちゃん?」
アオイ
「………。オレの中には白いオレがいて…ソイツがさ言うんだよ"お前は化け物だ。純粋な力の塊、殺戮と血の臭いがたまらなく好きな化け物だ"って」
シグレ
「…!」
ルイズ
「化け物?アオイちゃんはハーフ(魔物と人間の混血児)なの?」
アオイ
「わかんない。わかんないけど、白いオレはオレにヤミを殺せって言う。ときどき記憶も無くて、気づいたら周りにヤミの死体が山積みになってることがけっこうあって…。オヤジが喰われてからはそんなこと無くなったんだけど」
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