005
森の外―
シグレ
「帰った。オズワードは?」
ルイズ
「あ!お帰りシグレくん。師団長ならあそこだよ」
シグレ
「…」
指さされた方を見るとオズワードとドス黒い血と死肉にまみれた女の子が話をしている。
シグレ
「オズワード」
オズワード
「あぁ、お帰りシグレ」ニコリ
シグレ
「…」
シグレが少し離れた所から声を掛ける。
近付くシグレに気付いた女の子はオズワードに何かを告げると横目にシグレを見て森の中へと消えて行った。
オズワード
「今の女の子は私達の命の恩人だよ。さ、帰ろう。またしこたま始末書を書かないと」
隊員の元へと向かうオズワードをよそにシグレは女の子の消えた方をいつまでも見ていた。
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
同日、夜更け―
【魔装警師団 北部本部】
コンコン…。
オズワード
「…はい」カリカリ…
ルイズ
「入るよ。オズワード、昼間の女の子が訪ねて来たよ」
オズワード
「!あぁ。よく来てくれたね。こちらにどうぞ。ルイズも」ニコ
シグレ
「…」
オズワード
「警戒しなくていいよ。私が呼んだんだ」
ルイズ
「僕お茶を淹れて来るよ」
オズワード
「すまないね」
[ 5/199 ]← | →
し お り を 挟 む