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蒼依
「黄泉に還んなァッ化け物ォッ!!」

シグレ
(どっちが化け物だよ)

シュロット
「!手ぶらで突撃しましたね」


 蒼依は武器も構えずに木を飛び降りて真っ直ぐ化け物へと飛びかかった。が、跳び上がった空中で素早く印を結び、その手を口元へあてると息を大きく吸い込んだ。



蒼依
「昇華ッ・"風葬(ふうそう)の蒼白焔"ッ!!!」



 轟々と唸る蒼白い焔を吐き出す蒼依。


 化け物は焔に巻かれ断末魔の叫びを上げるとあっという間に炭になって崩れた。


蒼依
「ふっ…二度と彼の世から出て来るんじゃァねェぞォ」フン

シュロット
「必殺技ですか?」

蒼依
「まァそんな所だなァ」カッカッカッ

シグレ
「…風葬の蒼白焔…」ブツブツ…

蒼依
「シグレェ。んな眉間に皺寄せてっとまァた呑まれちまうぜェ?」

シグレ
「煩ぇ。で、ウロとは何だ。あんなヤミは見た事無ぇぞ」

蒼依
「あァ、彼な。彼ァ化け物だな」ケケケ

シグレ
「見れば分かる。その化け物は何だと訊いている」

蒼依
「んー、まァ、取り敢えず。オズワードに作戦を止めさせろ。話しは其れからだ」

シグレ
「…どういう意味だ」

蒼依
「どうもこうも無ェ。別に無駄な死人を出してェなら俺ァ構わねェがな」
 


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