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 こっちこっち、とアオイはある浮島へとシグレを案内する。

 その浮島にはたくさんの木の枝を積み上げ組んだ小屋のものがぽつりと立っていた。


シグレ
「何だ。これは」

アオイ
「これ、オレとオヤジと住んでた家!ちょっと狭いけど、寝れなくはないだろ?」

シグレ
「まぁ。それにしても、よくこんな目立つ所で寝ていたな」

アオイ
「うん?あ、そうそう!シグレ!この水!」

シグレ
「聞け」イラッ


 シグレは面倒臭そうにポケットに手を突っ込むと池を覗き込む。透き通る水面には綺麗に自分の顔が映った。


アオイ
「ヤミのヤツらこの水に近づけねーみたいなの。つか、この辺りみんななんだけど」

シグレ
「!…ヤミが近付けない?」

アオイ
「うん。…そーいや、やったことないんだけど。この水をヤミにぶっかけたらどーなんのかな?」カクリ

シグレ
「…」



ヤミが近付けない水。


試す価値は有りそうだが―。



シグレ
「絶対掛けんじゃねぇぞ。今回の作戦、てめぇはオニの力だけで殺せ」

アオイ
「えー?水かけたらどーなんのか気になんじゃーん」ブゥー

シグレ
「そういう事は魔装師に調べさせてからだ。水は作戦が終わったらルイズに持って帰る。いいな」

アオイ
「!はーい」
 

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