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 通常障壁門を抜ける事は禁じられており、この門を抜けるのは魔警団北本部の討伐部隊と遊撃班の精鋭達だけである。

 討伐部隊と遊撃班は左胸にアイアゲートをはめ込んだ胸当てをする。これが通行証と呼ばれる物だ。

 そして、今障壁門の前にはアイアゲートの胸当てをした討伐部隊と遊撃班が勢揃いしている。


 今日から3日程森と本部を行き来してヤミの掃討をする。オズワード率いる討伐部隊とシグレとアオイの遊撃班。

 討伐部隊は主に障壁門の周辺を日に何度か往復し夜には本部へと戻る。遊撃班は門から東、北東部の森の奥へと入り掃討作戦中は一度も本部へ戻る事は無い。


オズワード
「それでは本日よりヤミの定期掃討作戦を開始する。各自今一度装備の確認を」

アオイ
「???ありゃ?」

シグレ
「てめぇは何やってんだ」

アオイ
「つけかたわかんねーの。つかなにこれ?」カクリ


 アオイが差し出しているのは通行証。


シグレ
「……。言う通りにしろ。一度しか言わねぇからな」チッ

アオイ
「?」コクリ

シグレ
「ジャケット脱げ。胸当てはベルトが輪になってる方が右手側、長いベルトの方が左手側だ。ベルトの輪に頭と右腕通して肩に掛けろ」

アオイ
「こ、こうか?」ウンショ

シグレ
「ベルトが捻れてんだろうが。…次は長いベルトを背中側から右手側の輪に通して元の位置に戻して留めろ」
 


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