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目を覚ましたシグレはよろよろと体を起こす。少し動くたびに腹に激痛が走った。
隣ではアオイが爆睡している。
ふと、アオイがいつも着ているジャケットが無い事に気付き辺りを見回すと自分が枕にしていたらしい。丸められて後ろに置かれていた。
シグレ
「…何してんだ。こいつ」
アオイ
「……ボス〜…めっちゃかっけぇ〜なぁ〜…///」ン〜…ムニャ…
シグレ
「…は?おい。起きろ莫迦ガキ」
アオイ
「…!んぁ…?」ボケェ〜…
シグレ
「おい。ここはどこだ。俺は何でこんな所に居る」
アオイ
「!」ガバッ
シグレ
「!何だよ」
アオイ
「シグレ!体大丈夫か?」
シグレ
「?腹痛ぇ」
アオイ
「よかった…。オマエ、あのリベルタってヤツとやり合ってる最中にシロの氣に当てられてオニに呑まれちまってたんだってよ。シロが言ってた」
シグレ
「!?オニに呑まれた…!?」
アオイ
「うん。腹が痛いのはシロが応急手当てで一時的に押さえ込んだからなんだってよ?」
シグレ
「???」
アオイ
「腹出して見て」
シグレ
「は???」
アオイ
「いーいから」
頭が追い付かない。自分がオニらしいという話。
とりあえずアオイに言われるまま服を捲り上げてみる。
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