086

 永遠のように長く辛い夜を越えた朝―。

 修錬所では週に1日講義が休みの日が設けられている。この日は何をしていても構わないし、教官に申請をすれば外出も出来る。

 この日ロゼは教官の宿舎に居た。アオイが帰った後泣き崩れてしまい外出の申請をし損ねた為だ。同じ班の男子が付き添ってくれた。


リベルタ
「貴様の外出は聞いている」

ロゼ
「え?」

リベルタ
「貴様、というよりCクラス第一班全員だと聞いていたが。出掛けるのはハミルトンだけなのか?」


 どういう事だろうと顔を見合わせていると休日でラフな格好をしたホノアが1通の手紙を持ってやってきた。


ホノア
「皆さんおはようございます。昨日、修錬所宛てに魔装警師団本部から手紙が届きました。内容は第一班の皆さんを魔装警師団北部本部へご招待との事ですよ」

リベルタ
「そういう事だ。修錬所在籍中に師団を見学出来るなんて事は滅多に無いチャンスだ。招待されたのだから見て来るといい」

ホノア
「どうしますか?」


 男子ふたりは顔を見合わせるとロゼを見やる。


ロゼ
「?あの…;;;」オロ…

ルズ
「ハミルトンはいいのか?」

ロゼ
「?」

ルズ
「オレたちが付いてっても」
 


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