069

 それがこの聖都、聖樹のあるエリアです。

 魔力の衰退が進行するなか、何故か聖樹だけは魔力を蓄えたまま。神か悪魔か知れないその樹の周りにはたくさんの生物が暮らしていました。

 ここで人は話し合い、まだ魔力の残る魔法遣い達が力を合わせ、世界中に残っていた生物を呼び寄せます。

 ですが、合わせたところで魔法遣い達の魔力はやはり少なく人間だけを呼び寄せました。


 いつか必ず世界を取り戻す事を誓って―。


ホノア
「そしてその中に東の果ての島国の人間が居たのです。君たちも知っていますね。オニの伝説を伝えた人たちです。《世界がヤミに喰われし刻 焔を纏いしオニの一族現る その身の焔により ヤミは焼き尽くされる》」







アオイ
(…あれ…)



なんか…?



ホノア
「そして人間は樹の周りに聖都を造り、樹を聖樹と呼び大切にしてきたのです」

アオイ
(????)ンン???



なんだ?


なんか、気持ち悪い…?



ホノア
「…さん、アオイさん」

アオイ
「!はい」ハッ

ホノア
「大丈夫ですか?」

アオイ
「あ、うん」コクリ


 ホノアの説明にどこか違和感のようなものを感じたアオイはぼーっとしていた。
 


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