062

 アオイはいつもの人懐っこい笑顔を見せる。


ルイズ
「…ふふ。いつものアオイちゃんですね。そろそろ上がりましょうか」

アオイ
「うん。はらへった」

ルイズ
「では。マリア、今日はありがとうございました。僕達はこれで。また来ますね」ニッコリ

マリア
『えぇ。期待しないで待っているわ』クスクス


 マリアに手を振り地上へと戻って行く3人。


マリア
『…』



彼女がきっと伝説の鬼…。


あの剣に籠められ重ねられた魔力が彼女が鬼であることの証。


もし、聖樹に宿る歴史が真実ならば彼女はきっと…。


そして、彼も…。



 独り残されたマリアは悲痛な顔をすると壁を覆い尽くす聖樹の根に触れ祈った。



―どうか、その時まで彼等の生が幸で溢れん事を―…。



 一筋の雫が頬を伝い、聖樹の根に染みて消えた。



▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲


翌日―。


【師団員修錬所】


 いよいよ今日から修錬所での生活が始まる。(アオイは通いだが…)

 アオイの所属するCクラスの初めての講習は知識学だ。


ホノア
「はじめまして。君たちの学年の知識学を担当するホノア・ジューダス教官です。よろしくお願いしますね。では、今日は基礎知識の説明をします」
 


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