はじまりー006

湊人
「……へ…?」

京也
「30点以下が3教科以内なら1教科1回今みたいな軽いキス。で…」

湊人
「!!」ビクッ


 再び近付く京也にしっかり両腕を固定され、今度はさっきよりも強く長いキスをされる。


京也
「…4教科以上なら1教科1回今の長いキスを」

湊人
「き…きょ今日は…っ?」


 今日は全6教科が30点以下。湊人は不安になって俯きながら訪ねると強引に上を向かされた。


湊人
「…っ!?」



ぬる…っ。



湊人
(!! っいき…っ…息が、できな…っ)


 口をこじ開けて京也が入ってくる。息が出来なくて、怖くて、頭が痺れて訳がわからなくなって…。

 湊人が酸欠を起こし足がふらつき始めて京也はやっと顔を離した。自分の唇を舐めながら呆ける湊人を見る。


京也
「…全滅の時は今のだよ」クス

湊人
「…!?」



なん…で…。


キスが…罰ゲーム…?



 回らない頭で呆然と考えていると今度は抱き寄せられ、耳元に口を寄せられる。


京也
「―――…」

湊人
「っ!」カァッ

京也
「じゃあ、頑張ろうね。湊人」

湊人
「……」


 手を振りゆっくりと屋上を出て行った京也。




―あんまり全滅が続いたら、キスじゃ済ませられなくなるよ?




 耳奥に響く声。残された京也の熱に湊人はその場から動けなくなった―。



●◎●◎●◎●◎●◎●◎●◎●

 


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