京也Aー001
―オ、オレ…!
―オレも京也(きょうや)と美鈴(みすず)とおんなじガッコー行く!!
春の淡い青空を見上げながらそんな声と顔を思い出す。
中庭のベンチに座って自販機で買ったカップのコーヒーを手に暖かな日差しに目を細める。
京也
「…同じ学校入るのは構わないけど…その先は考えてなかったんだな…」クス
「ひとりで楽しそうだな?」
京也
「修平(しゅうへい)。居たのか」
修平
「居た。今日は朝ご飯食べ損ねてさ〜。ここ人居ないし、落ち着くから」
京也
「朝見かけない日があると思ったが…。ここで朝食食べてたのか」
修平
「そ。今朝は、というか朝俺が教室に居ない日はいつもなんだけど。修太(しゅうた)がなかなか起きなくて…。母さんも寝坊したとかって」クスクス
京也
「そうか」
修平
「京也はなにしてたの?珍しいよね?こんなとこに居るの」モグモグ…
京也
「あぁ。ちょっと気分転換に」
修平
「ふーん?また女の子に追い掛けまわされたんだ」
京也
「教師と男子にもだな。単体ならたいしたことないんだが、大人数で追い掛けられると撒くのが大変だな」
修平
「あはは!俺ら白ランだから余計に目立つしね」
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