京也ー002

「…直江、自習しないの?」

京也
「必要無いな。俺には」


 すげー自信、と若干の呆れ顔で笑う男子。京也とはそこそこの付き合いで、他の生徒が一歩下がって接するのに対してこの男子は分け隔てなく普通に接してくる珍しい人間だった。名前を持田 修平(もちだ しゅうへい)という。


京也
「…そういえば、お前前回の考査ヤバかったろ」

修平
「ヤバかったね」アハハ

京也
「気をつけろよ」

修平
「うん?心配してくれるの?」

京也
「俺の話し相手が居なくなるだろ」

修平
「あーはいはい」クスクス


 しょうがない奴だ、と笑いながら前回考査で引っ掛かった場所を徹底的に復習しつつ京也と話しつつこの時間は終了した。

 自習室を出てふたりで教室へと戻る途中、ふいに誰かを責めるような声がして足をそちらに向ける。

 そこには2年のSクラスの生徒が何人かと同じ学年の見知った顔があった。


京也
「先輩方、何をされてるんです?」

2年Sクラス@
「せっかく俺がメシに誘ってんのにこいつが断んだよ!だから…あれ?直江君?(震え声)」

京也
「そうでしたか。ですが先輩、一度で引いた方がいいですよ。引き下がる姿は格好悪いですから」ニコ


 そう言って何やら震える先輩方を手でよけると笑った。
 


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