下書き@@ー004
クラスは別れてしまったが入学してからずっと三人は屋上で昼食を食べていた。
京也
「湊人、ちゃんと授業ついていけてる?」
湊人
「………|||」
美鈴
「そんな事あるわけないでしょ」
京也
「そっか。せっかく同じ学校入ったんだから一緒に卒業しようね」
美鈴
「無理でしょ。今だって授業中は毎時間寝てるし、当然当てられても答えられないし」
湊人
「…やっぱオレには無理だったんかなぁ…」
呟いた湊人に美鈴は眉間に皺を寄せて口を開き掛けるが、正面の京也が真っ黒い笑顔を向けているのに気付き言葉を呑み込んだ。
それからなんだかんだゆるゆる話をしながらまったりと昼休みを満喫していると、不愉快を隠そうともしない声が全校中に響き渡って湊人を呼びつける。
これも毎度毎度。
ぶちぶちと文句を垂れ流しながら湊人はふらふらと生徒指導室へと向かっていった。
京也
「…また、湊人だけ呼んだな」
美鈴
「目障りなんでしょ。あんたとつるんでる姿が。先に言っておくけど問題起こさないでよ?巻き込んだら承知しないわ」
京也
「バレなきゃいいんだろ」
美鈴
「あんたってそーゆー奴よね」
はぁ、と呆れかえる美鈴を尻目におもむろに立ち上がった京也が湊人の弁当箱を持って屋上の人目のつかない場所に移動をしてごろりと横になる。
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