下書き@@ー002

京也
「そういうお世辞臭い言葉はいりませんから」

担任
「そー言うなよ〜」

京也
「俺に媚びても先生の給料は微動だにしませんよ」

担任
「……お前なんでそんなひねくれてんだよ…」

京也
「…」ツーン


 京也が「俺はあんたが嫌いです」オーラを全開にして無視を決め込むとちょうど授業の終わりを告げる鐘が鳴った。

 それを合図に一斉に生徒達が京也を取り囲む。やれ仲良くしたいだの、やれ好きだの、なんだのかんだのとそれぞれが自分の気持ちを無理矢理に京也へと押し付ける。

 毎度毎度の事にうんざりしながら教室の戸口を見やれば人波の奥にしょぼくれる金髪を見つけた。途端、周りに群がる生徒が京也の視界から消え失せ、何も無いかのように真っ直ぐしょぼくれ金髪へと向かった。


京也
「お待たせ」

しょぼくれ金髪
「!」

京也
「今日のおかずは何?」

しょぼくれ金髪
「っ今日は、チーズハンバーグ作った!///」

京也
「そう」クス



あーあ、そんなに嬉しそうな顔しちゃって…。


俺の気も知らないでこの子は。



 特進クラスという居心地の悪い空間で気まずく俯いていたしょぼくれ金髪は京也の顔を見ると一瞬にして満開の笑顔を咲かせた。…見ようによっては飼い主を待ちわびた忠犬(柴犬が好ましい)だ。
 


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