下書き@ー010
八雲
「…先程から何度も御説明さしあげていますが、京也君本人が承諾しなければこの話は進められません」
靖臣
「候補はひとりだけとは決まっていないはずです」
八雲
「これは相楽組代々の決まりなのです」
靖臣
「…」
八雲
「…では今日この辺で失礼致します」
八雲が帰るのを京也が送る。
【玄関】
京也
「……」
八雲
「…突然の話で驚いたでしょう」
京也
「……はい」
八雲
「実は以前から私や大旦那様が君のお父様にお断りをしていたのですが…」
京也
「"以前"から…?」
八雲
「はい。…で、今度は蝶子(ちょうこ)の方から京也君へ挨拶に来ますので宜しくお願いします」
京也
「……」
宜しくだと…?
こっちは話す事なんて何もない…。
やがて八雲は迎えの車で帰って行った。
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