下書き@ー009
???
「!」
京也
「?」
部屋の中にはどこからどう見ても執事ですという風貌の男が居た。
こざっぱりとした身形に眼鏡をかけた20代後半だろうと思われる男は京也を見て一瞬驚愕の顔をすると、次の瞬間には笑顔を取り繕って挨拶をしてきた。
靖臣
「京也、ちょっとこっちに来なさい」
京也
「はい…」
なんだ…。
なんか嫌な予感がする…。
靖臣
「これが息子の京也です」
京也
「初めまして」
靖臣
「こちらは相楽組の執事、葵 八雲(あおい やくも)さんだ」
八雲
「初めまして」
相楽組…だと…。
なんでヤクザ(そんなの)がウチに…?
嫌な予感がだんだんと形を見せ始める…。
八雲を見ていると靖臣がとんでもない事を言った。
靖臣
「お前を相楽組のお嬢さんの許婚候補に推薦した」
!?
京也
「今…なんと…」
靖臣
「許婚候補に推薦したと言ったのだ」
京也
「どうしてそんな勝手な事を…っ」
靖臣
「相楽のお嬢さんはとても綺麗で成績も優秀だ。直江の家を継ぐお前にはぴったりだろう?」
京也
「!!」ガタッ
靖臣の言葉にいきり立つ京也を黙って見ていた八雲がなだめる。
[ 9/31 ]← | →
し お り を 挟 む